男性ホルモンのアンチエイジングと増やす方法について

 

 

男にとって男性ホルモンが重要なのは当然ですが、それは決して「下半身」だけの問題ではありません。

 

最近の研究から、生活習慣病を防ぎ、積極的に社会で活躍するためにも男性ホルモンが必要なことがわかってきました。男性ホルモンといえば、もっぱら「下半身」にかかわるイメージが強いですね。

 

しかし、実はそれだけではないのです。気力や性格、社会性にまで影響し、女性にとっても重要なホルモンであることが最近になってわかってきたのです。

 

主要な男性ホルモンに「テストステロン」があります。男性の場合、約95%は精巣(睾丸)で作られますが、男女ともに副腎でも作られています。

 

テストステロンは、社会の中で自分をアピールし、未知の世界に旅立たせる「夢と冒険のホルモン」と言えます。

知られざる男性ホルモンのパワー

芸能人や政治家には(血液中の)テストステロン値が高い人が多いと言われています。

 

逆にクリエイティピティ(創造性)が求められない職業や、他人と接触しない職業の人は低い傾向があります。

 

女性も男性の3分の1くらい分泌しており、中には男性の平均値を上回る人もいるのです!

男をヒーローにする男性ホルモン

 

米国で行われた研究によると、社会の第一線で働いている女性はおおむねテストステロンの値が高いのです。さらに、高い人は元気で長生きする傾向もあるといいます。

 

昔から、犯罪者はテストステロン値が高いと言われたのは根拠の薄い俗説となってきました。

 

高い人は確かに積極的で元気がいいのですが、決して反社会的ではありません。どちらかといえば、テストステロン値が低い男性のほうが喧嘩っ早いという結果がでています。

 

テストステロン値が高い人は、むしろ公平さや公正さを求める正義感が強く、社会に貢献しようという意欲が高くなると言われています。

 

つまり、テストステロンは、男を「ヒーロー」にするホルモンとも呼べるでしょう。さらに、テストステロンの影響は意外なところにも表れます。

 

巨乳好きや脚フエチなど、「パーツにこだわる男性はテストステロン値が低い」ということです。

 

一方、毎日コツコツと日記を書くような人は女性的に思えるかもしれないですが、むしろテストステロンが高いのです。

 

目標を達成する意志が強いことの表れだからです。

薬指が長い人はテストステロン値が高い。

面白いことに、テストステロン値の大まかな高さは「手の指」を見ればわかります。人差し指と薬指を比べて、人差し指が長い人はテストステロン値が低く、薬指が長い人は高いと考えていいと言われています。

 

これは、男性でも女性でも変わらないようです。

 

胎児の時期、大量のテストステロンが分泌されると薬指が長くなります。この分泌量は大人になってからも基本的には変わらず、薬指が長い人は実際テストステロンの値が高い傾向が確認されています。

 

ですから、男性には薬指が長い人が多く、女性は人差し指が長い人が多い。一般に男性よりも女性の方が言語能力が高く、人差し指が長い人も言語能力が高いと言われています。

 

テストステロンは、生活習慣病のリスクにも関係しています。

テストステロン値が低い人は太りやすく、糖尿病にもなりやすい。

40歳以上の男性1849人を対象にしたニューヨーク州立大学の調査から、太った男性のテストステロン値は低く、BMI(体格指数)の増加に応じてテストステロンが下がることも確認されています。

 

BMIとは「体重(kg)を身長(m)×身長(m)で割った数字です。この値が日本では、25以上であると「肥満」とされています。

 

厚生労働省の平成泌年「国民健康。栄養調査」によると、BMIが25以上の女I性は、30代で13.3%、40代で14.8%、50代で21.9%だったのに対し、男性は、30代で25.4%、40代で34.9%、50代で31.1%とすべて高かったのです。

 

平成5年の調査では各年代とも30%を切っており、特に40~50代は、20年前より明らかに太っています。

 

原因の一つは、テストステロン値の低下かもしれません。

 

ですから、テストステロンの低下は、男らしさ、健康、社会性など、失いたくないものの多くにつながっているようです。

 

「下半身」の問題に限らず、男にとって大切なものを失わないためにも、テストステロンをキープすることが必要ですね。

男性ホルモンはこうすればガンガン出る。

男性ホルモンの分泌量は、年齢とともに下がりますが、想像以上に個人差が大きいのです。

 

睡眠、食事など、ちょっとした生活習慣の違いで大きく変動します。どんな生活をすれば、男性ホルモンの分泌が高まるのでしょうか?

 

主要な男性ホルモンであるテストステロンが、下半身だけに関係するホルモンと思ったら大間違いです。

 

肥満や生活習慣病、さらには性格や職業選択といったメンタル面にまで影響を与えることが、最近の研究から明らかになってきました。

 

ではどうすればテストステロン値が上がり、男らしく、若々しくいられるのでしょうか?

ハゲは、悪玉テストステロンの仕業

テストステロン値は、一般に年を取ると低下しますが、個人差も大きいのです。

 

ストレスや食生活など、ちょっとしたことでも変化します。例えば熱心なプロ野球ファンの場合、応援しているチームが勝つとテストステロン値が上がり、負けると下がります。

 

また、意欲や気力とも密接な関係があり、テストステロン値がなし、というのも、あながち根拠が無いわけではないようです。

 

男性型脱毛症、いわゆるハゲもテストステロンが関係しています。トステロン(ジヒドロテストステロン)の仕業ですが、「一般に悪玉が多い人は善玉も多い」という調査結果で出ており、ハゲは、テストステロン値が高い傾向にあるというわけです。

 

すると、「ハゲは絶倫」という俗説も意外と本当かもしれませんね。テストステロン値が下がるとセックスのパワーが衰え、ED(勃起障害)などだけでなく、LOH症候群と呼ばれる「男性更年期」的な症状も表れています。

 

肥満や糖尿病に加え、うつ病やアルツハイマー病のリスクも高まってしまいます。昔に比べて気持ちが沈みがちな人は、テストステロンの分泌量が下がってきているのかもしれません。

 

ここで希望があります。分泌量が安定せず、ちょっとしたことで下がるということは、逆にちょっとしたことで上がるということです。

 

一般に年を取ると下がりますが、個人差も大きく、「80歳の老人でも40歳の人より高いこともある。」というのが実際です。

テストステロン値を高く保つ生活とは?

毎日の生活で気を付けたいのはやはり、睡眠と食事の質を上げることです。また、テストステロンは性格や職業選択といったメンタル面にまで影響を与えることがわかってきました。

 

自分の自由時間のプライベートタイムの過ごし方が影響するという考え方です。

 

一つ一つ考えてみましょう。

①睡眠
まずは「よく眠る」ことが基本です。しっかり睡眠を取ることで疲労とストレスが解消され、テストステロン値は高くなります。

実際、睡眠時間が短い人はテストステロン値が低いのです。また、正しい生活を心がけましょう。

ベッドに入る前にぬるめの風呂にゆっくり浸かると副交感神経が優位になり、熟睡しやすくなります。

②食事
テストステロン値を高めるには、たんぱく質をしっかりとることです。

テストステロンを作る精巣(塞丸)は、活’性酸素による酸化に弱いので、タマネギやニンニクなど抗酸化作用の強い食品もお薦めです。

特にタマネギにはケルセチンという成分が含まれており、テストステロンの排出も抑えてくれます。「毎日半分」を目標に、積極的に食べるのがいかもしれません。

スイカや冬瓜など、ウリ類に含まれるシトルリンは-酸化窒素を作って血管を拡張させる作用があり、勃起力とテストステロン値を高めてくれます。

カキなど、亜鉛が豊富な食品もおすすめです。

 

運動
運動で筋肉に刺激を与えると、テストステロン値が高くなることが確認されています。

ジョギングなどの「有酸素運動」とマシンなどを使った、「筋トレ」、どちらもそれぞれ効果的です。

太るとテストステロン値は低くなるので、体を動かす運動は重要となります。

④友達に会う。
友達と会うことでストレスが解消され、テストステロン値も高くなります。学生時代の友人など、気の置けない関係がベストでしょう。

リラックスして付き合えるし、現在抱えている仕事の悩み打ち明けられます。

ただし、深酒は逆にテストステロン値を下げてしまうので要注意です。

 

⑤習い事

仕事とまったく関係ない「習い事」もテストステロン値を高めるには効果的です。気分転換にもってこいだし、異業種の人との出会いは刺激を与えてくれます。

 

ワクワク感が強いほどテストステロン値も高まるし、長く続けられるので、女性が多いサークルのほうが望ましでしょう。

自分のテストステロン値のバロメーター

 

自分のテストステロン値を確認する方法として、順天堂医院(東京都文京区)のほか、帝京大学医学部附属病院(東京都板橋区)や聖路加国際病院(東京都中央区)など、泌尿器科に「メンズヘルス外来」を設けている病院に行けば、テストステロン値を測ってもらえます。

 

また、自分で簡単にチェックできるのが、「朝立ち」です。男性には言うまでもなく、朝立ちはあくまで機械的な勃起で、性欲や性的興奮とは関係はありません。

 

良質な睡眠、充分なテストステロンの量過度なストレスがない、動脈硬化が進んでいないなどの条件が揃うと、正常な朝立ちになります。

 

毎日ピンピンになっていれば、心配ないと言えるでしょう。また、最近ではWeb上で簡単な質問に答えるだけで、テストステロン値の大まかな確認ができるものもあります。

 

ぜひ活用して、自分のテストステロン値がどれぐらいか、確認しておきたいものですね。